閉塞性睡眠時無呼吸症候群 OSA
閉塞性睡眠時無呼吸症候群（OSA）とは
睡眠時無呼吸症候群の患者さまの多くは、就寝中のいびきや昼間の眠気といった症状で病気に気づきます。
病気の原因は、寝ている間に舌や軟口蓋（ものを飲み込むときに鼻に流れるのを防ぐ上顎奥の粘膜）がゆるみ、呼吸が一時的に阻害されることにあります。呼吸が停止すると、酸素不足を感じた脳が体を覚醒させるので、窒息にまで至ることはありません。ただし睡眠中に何度も無呼吸状態になることで、さまざまな症状を引き起こし、ほかの病気も誘発します。
「睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上ある」「睡眠1時間あたりの無呼吸回数・低呼吸回数が5回以上発生し、ノンレム睡眠時にも複数回確認できる」といった場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
近年では、女性のOSA予備軍が増加傾向にあります。しかし、男性に比べ女性の受診率は遥かに低く、気がついたら予備軍から発症につながり重症化するケースも見られます。当クリニックでは、女性患者さまのOSA予備群を積極的に見つけ出し、発症しないように導いていく方針です。
当院での睡眠時無呼吸症候群治療
○上下分離型口腔内治療装置
上下分離型口腔内治療装置は、患者さまの歯列に合わせてカスタムするマウスピース装置です。プレート部とよばれる上下の歯列にフィットする部分と、特許を取得した独自形状のウィング部でできています。
就寝時に上下の歯列に装着することで、下顎を楽に前に出した状態を維持します。これにより眠っている間に気道が閉塞するのを防ぎます。
上下分離型口腔内治療装置の特徴
上下の歯列それぞれに装着する分離型の装置なので、拘束されているような違和感が軽減されます。
従来の上下一体型の装置と異なり、装着しながら口を開いて、水を飲んだり会話したりすることが可能です。あくびや咳のような生理現象が阻害されることもありません。
内側は柔軟な樹脂（軟質レジン）でできているので、装着中のストレスが少なく、取り外しも容易です。
上下分離型口腔内治療装置は軽量でコンパクト。手のひらにのるサイズなので、旅行などで外泊する場合にも気軽に持ち運べます。
上下分離型口腔内治療装置には、上下セットの装置だけでなく、上顎が無歯顎（歯が1本もない状態）で総入れ歯を使われるような方にも適用できるエデンチュラスタイプがあります。この場合、下顎には5本程度の歯（不動歯）が必要です。
上下分離型口腔内治療装置はカスタムメイドのマウスピースです。患者さまそれぞれの装置については、製造番号（シリアルナンバー）で品質を管理しています。装置の材料はすべて、日本国内で認可された医療機器で製造されており、装着後30ヵ月間のメーカー保証がついています。
※誤った取り扱いによる破損・変形、紛失は、保証の対象ではありません。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群（OSA）による症状や合併症
睡眠時無呼吸症候群は、日中に猛烈な眠気に襲われることで知られています。運転や機器の操作中に、突然自分の意思とは関係なく深い眠りに落ちてしまうと、大事故に繋がる可能性もあり非常に危険です。過度の眠気は作業効率も低下させます。
また、問題は眠気だけにとどまりません。血中の酸素が不足すると、心肺機能に大きな負担がかかって、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。
日本では生活環境の変化から、睡眠時無呼吸症候群の患者が増加傾向にあり、潜在患者数は約200万人以上も存在すると推定されています。
次のおもな症状をご確認いただき、該当するものがある場合には、お早めに専門の医師にご相談ください。
・大きないびきをかく
・日中に極度の眠気に襲われる
・睡眠中よく動いている
・夜間に頻繁にトイレに行く
・起床時に頭痛がしたり頭が重く感じる
・性格が変わったといわれる
・夜間に窒息感や息切れの状態がある
・性機能が低下している
・心筋梗塞
・不整脈
・脳梗塞
・高血圧
・糖尿病
治療の流れ
問診、口腔外科へレントゲン撮影依頼
検査および資料採取、SOMNOバイト採取、オーダー
装置お渡し
3～6ヶ月ごとのフォローアップ
料金表 FEE
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| 上下分離型口腔内治療装置+顎関節 +歯ぎしり・食いしばり+喘息 |
データ分析・診断・資料採取一式¥35,000 アドバンスステップシステム¥450,000～¥600,000 |
| ※価格はすべて税別表示となります。 | |